【まだまだライノ&季節型コロナ】鼻汁の研究結果(11月24日~12月23日)vol.17
北里大学小児科との共同研究「臨床検体を用いた多種病原体解析(ウィルス・その他)」、通称「鼻水の研究」。
当院での研究開始から1年を経過し、現在までにのべ600名以上の大変多くの方にご参加をいただいております。
ご協力をいただき、誠にありがとうございます。
研究参加のご希望がございましたら、診察時にどうぞ院長までお声がけください。
11月24日~12月23日に当院で頂いた鼻汁検体の結果(全てPCR検査)は以下の通りです。
・【ライノ】 24名
・【季節型コロナ】 21名
・アデノ 6名
・【インフルエンザA型(H3N2)】4名
・【インフルエンザA型(H1N1)】2名
・RS 1名
・パラインフルエンザ2型 1名
*ライノ・パレコ・エンテロ・パラインフルエンザ・季節型コロナなどのウィルスは通常の医療機関内では検査できない項目です。
【ライノウィルス】
前回から引き続き、まだまだ【ライノウィルス】が流行しているようです。
インフルエンザや新型コロナを検査をしても陰性であった場合、ライノの可能性もあるかと思われます。
ライノウィルスは、かぜを引き起こすウィルスの中で最も頻度が高いとされるウィルスです。
ライノ(Rhino)は「鼻」という語源があり、「鼻かぜウィルス」と言い換えることができます。
潜伏期間は2~4日、鼻閉・鼻汁・咽頭痛の症状がメインですが、30~40%の症例で咳と嗄声(声かれ)がみられます。
大人の方もかかりますが、小児の場合は中耳炎・副鼻腔炎や気管支炎・肺炎を合併しぜーぜーすることも非常に多いウィルスです。
通常ウィスル感染症には抗生剤は必要ありませんが、中耳炎・副鼻腔炎、気管支炎・肺炎などを合併した場合はウィルス+細菌の混合二次感染が考えられ抗生剤が必要になります。
【季節型コロナ】
季節型コロナは2020年から流行した新型コロナとは異なる、それ以前から存在するコロナ感染症です。
【インフルエンザ】
今回の研究でもインフルエンザAの中でも、『H3N2』と『H1N1』と2つ型が確認されています。同じシーズンに同じインフルエンザAに2度罹ることがあります。
ワクチンを接種してもインフルエンザに罹ってしまうことがありますが、脳炎や脳症などの重大な合併症を防ぐ効果はあると思われます。
ちなみにインフルエンザワクチンにはAが2つ(『H3N2』と『H1N1』)とBが2つの計4つの型が入っています。
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一方、院内で当日に結果をお伝えしている検査は全て『抗原』検査です。『抗原』検査の結果は上記データには反映されておりません。1月に入ってからの院内抗原検査ではインフルエンザB型と新型コロナ陽性の方が増えてきています。
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手洗いとうがいそして場面に応じたマスク着用、今一度徹底するようにしましょう!
個別の結果については、今後受診された際に直接ご報告させていただいておりますが、早急に結果をご確認されたい方はお電話にてお問い合わせください。
過去の研究結果報告