5~11歳小児コロナワクチン
2022年1月19日、日本小児科学会より
5~11歳小児への新型コロナワクチン接種に対する考え方が発表されました。
要約すると、、、
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・全年齢において感染者数が増加した場合、ワクチン未接種の小児が占める割合が増加。
・小児の中等症や重症例が増えることが予想。
・2歳未満と基礎疾患の小児患者が重症化のリスク。
・長期化する流行による行動制限が小児に与える影響は大きい。
・5~11歳小児ワクチンは現段階でファイザー社製のみ、量は成人の3分の1。
・米国の5~11歳の接種の結果では、接種後の発熱は1回目接種後7.9%、2回目接種後13.4%。
・副反応は非重篤なものが97.6%。
・重篤な副反応は2.4%、内11例が心筋炎の発症も11例全員が回復。
・メリット(発症予防)とデメリット(副反応等)を十分理解し、きめ細やかな対応が必要。
・健康な子どもへの接種は意義がある。
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以前、12歳以上の小児のワクチンが開始される際に
「Q子どもへのコロナワクチンは接種したほうがよいか?」を記載させていただきました。
今回5~11歳小児ワクチンについても私の答えは同じです。
A「わかりません」
小児科医としては無責任な回答かもしれません。
今後の小児の感染状況次第でこの先、この答えは変わるかもしれません。
しかし現段階で長期的な安全性が不明である小児へのコロナワクチンは「接種すること」も「接種しないこと」もどちらも強くお勧めすることができません。
A「効果とリスクを十分納得した上で、『自己判断』で接種を決めてください」
前回12歳以上の際は、お子さん自身の理解や意向を得て、本人の自己判断ありきの接種でした。
今回の低年齢層のお子さんたちに対して、ワクチンについて可能な限り分かりやすく説明することはとても大切ですが、その理解や接種の判断はお子さん自身では困難です。
もちろん10歳前後の年齢層のお子さんについてはしっかりとした自己判断が可能な場合もあると思われます。
接種する・接種しないの選択をし、良くも悪くもその結果を享受されるのはお子さんであり、お子さんを守れるのは親御さんしかいません。
多くが親御さんがお悩みになると思いますが、周りの「接種する」「接種しない」どちらの同調圧力にも影響されることがないよう、お子さんに「接種させる」か「接種させない」かは親御さんご自身でご判断ください。